2012年3月31日土曜日

Audacityをインストールし、LAMEを導入する

AudacityのMacへのインストール。
これは超簡単。

以下、Audacityのホームページから
http://audacity.sourceforge.net/?lang=ja

Mac用の最新版をダウンロード。
zipファイルを展開したdmgファイルから、
「Audacity」フォルダを「アプリケーション」フォルダに
ドラッグ&ドロップすればインストール完了。
これでひとまずOK。

さらに、
Audacityからmp3に直接書き出す為には、
MacにLAMEがインストールされている必要性があります。

以前の記事では、iTunesでLAMEを使えるようにしましたが、
これでは、実際にMacにインストールされているという訳ではないようです。

なので、
Lame Library v3.98.2 for Audacity.dmg
からMac用のLAMEライブラリのインストーラを
ダウンロードしてインストーラーを起動させて
インストールします。

最後にAudacityを起動させて、
「環境設定」から「ライブラリ」を選択し、
先ほどインストールしたdylibファイルを指定すれば
完了です。

以上で、Audacityをインストールしつつ、
直接LAMEをつかってMP3で書き出せるようになりました。
ニンニン。



<番外編>

iTunesではv3.99.5なのに、Audacityは3.98.2とは若干寂しい気もします...。

この一連のAudacity用のコーデックのインストールから察するに、
Audacityが直接mp3の変換に使用するのはUNIX実行ファイルではなくて、
.dylibというファイルエクステンションで実行されているようですが、
私には全くもってよくわかりません。

一方、Thalictrumという、
オーディオ系の個人プログラマのサイトにLAME3.99.3のインストーラーがあります。
http://www.thalictrum.com/en/products/lame.html
(Mac OS 10.6以上を推奨していますのでご注意ください)
インストーラーを走らせれば、LAME 3.99.3も同じMacにインストールできました。


しかも先ほどのv3.98.2がインストールしたフォルダと同じ階層に似たようなファイルを
インストールしたので、Audacityもいけるんじゃないかな??

ただ、Thalictrumのサイトでは彼のインストーラーからインストールされる
3.99.3のLibmp3lame.dylibは、Audacityをサポートしていないと言っておりますので、
やっぱりAudacityではまだ3.99.3を使えないのでしょうか??

私は、インストールしたこのファイルは
別のアプリケーションで役に立ちそうなので、このままにしつつ、
今度、色々実験してみようと思っております。



LAME 3.99をiTunesに導入

忘れた頃に思い出し、思い出した頃に忘れてしまうのがアップデート。
特にコーデックのアップデートなんて普段から気にも留めていないのでなおさら。
がしかし、自宅のオーディオケーブルをいじっていてふと、LAMEのことを思い出した。
「ケーブルより変換の方が重要じゃないのか!?」と...


LAMEを簡単に説明しますと、世界中のプログラマーたちが自由に開発し、発展させている
MP3変換プログラムのことです。それっぽい言い方をすると、オープンソースのMP3コーデックです。詳しく知りたい人はwikiでも覗いてみてください。


iTunesでこのLAMEを利用する為には、「iTunes - LAME」というアプリを入手します。
iTunes-LAME-2.0.9-34.zip
から、DLします。


解凍して出て来たファイル「iTunes-LAME.app」は、そっくりそのまま
~/Library/iTunes/Scripts/


に入れます。


もし /Library/iTunes/Scripts フォルダが無い場合は自分で作ってください。
(OS Lionになってライブラリが見つけづらいかもしれません。Finderのメニューから「移動」>「コンピュータ」と行くと、簡単に「ライブラリ」フォルダが見つけられます。)


さらに、その「iTunes-LAME.app」を
「control+クリック」して
「パッケージの内容を表示」を選択し、
その中から
Contents/Resources/Import with LAME....scpt 
を「opt + ドラッグ」でエイリアスを作りつつ、上記のFinderのキャプチャ画像にもあるように、そのまま作成したエイリアスを
/Library/iTunes/Scripts/
までドラッグし、「iTunes-LAME.app」 と同じフォルダに置きます。

iTunesを起動するとメニューバーのスクリプトメニュー部分に
「Import with LAME...」と以下のように表示されたら成功です。



これでiTunesでLAMEが使えるようになりました。



早速LAMEを使う前に、
一つだけ先にやっておきたいiTunes-LAMEの設定が有ります。というのも、デフォルトではチェックボックスにチェックが入っているトラックをすべて変換する設定になっており、全体のライブラリの中から一曲を選択して、それだけを変換しようとしても、アプリは、ライブラリ全部を変換しようとして、フリーズしたり、永遠とも言える予期せぬ作業に突入したりしてしまいます。

なので、iTunesのメニューバーからiTunes-LAMEを起動させて、メインパネルの「Prefs」より、環境設定画面の「Encode selection (not checked track)」
にチェックを入れておきます。


また、iTunes-LAMEの使い方ですが、
基本的な操作はGUIで完結できますが、
細かい捜査の為にはコマンドを入力する必要が有ります。


ただ、コマンドの一覧は、メインパネルの「?」ボタンからいつでもアクセスできますので、特に覚えておく必要はありません。

もちろん、最高の結果の為にLAMEを導入している訳なので、変換時間の設定が気にならなければ、コマンドも永遠に、
「--alt-preset insane」
にしといて問題ないかとおもいます。
他にも色々設定があるので、求める結果と費やしたい時間の
兼ね合いを考えて好みのセッティングを見つけていただければ
と思います。


*********


からの、応用編。


最新のLAMEを使いたい場合は、
たとえば、
『RAREWARES』http://www.rarewares.org/mp3-lame-bundle.php
とか、
『tmkkの物置き』の「AltiVec/SSE Optimized LAME Encoder」http://tmkk.pv.land.to/lame/
とかから、自分のMacに適した最新のバイナリをダウンロードします。
中から「lame」とだけ書いてあるUnix実行ファイル(ターミナルのアイコンをしています)
を見つけ出します。


一方、先ほどインストールした「iTunes-LAME.app」
「control +クリック」をして「パッケージの内容を表示」を選択し、
その中から
/Library/iTunes/Scripts/iTunes-LAME.app/Contents/Resources
にある、
 /Library/iTunes/Scripts/iTunes-LAME.app/Contents/Resources/lame
を見つけておいて、
先ほどダウンロードした新しいUNIX実行ファイルと入れ換えちゃいます。



これで最新のLAMEをiTunes-LAME上で使えるようになりました。




新しいバイナリが実際に使えるかどうかはやってみないと分からないので、
色々試してみてください。


iTunesでのMP3の設定


因みに私は現在、CDやオーディオデータの変換には、大変便利なiTunesを使っております。

私のiTunesの設定ですが、VBR(可変ビットレート)は、
その復号の複雑さから一部再生機器でのバグも有るようなので、私は好んで使いません。

一方で、iTunesの環境設定にある「10Hz以下のフィルタリング」は、
元々20Hz以下が物理的に録音されている筈のないCDをリッピングしたら、
ゴースト的に生み出されたノイズの可能性もある筈なので、チェックを入れて
フィルターしてあります。

そして意味不明な「スマートエンコード調整」については、
アップルのサポートでこんな風に書いてありました。

<前略>(スマートエンコーディングとは、)iTunes は元のビットレート設定に基づいて変換されたファイルのサウンド品質を改善するように、内部パラメータを自動的に調整します。これには、チャンネル、エンコードされた周波数、またはサンプルレートの数を減らすことも含まれます。...<中略>
iTunes は、特定のサンプルレートやチャネルの数が選択されている場合は、「スマートエンコード調整」オプションが使用可能であるとしても、選択を優先します。iTunes で設定の自動調整を行うには、「サンプルレート:」ポップアップメニューから「自動」を選択し、「チャンネル」から「自動」をクリックしてください。

イマイチよく分からないけど、私の勝手な解釈だと、
例えば24bit、48kHzのWAV音源とかを変換する際に勝手に44.1kHzにしてくれたり、
モノラルの録音のCDを感知した際に勝手にモノラルにしてくれたり...
する機能だと思うのだが、どうだろう?

最後に、ステレオの音源は、
ジョイントステレオより明らかに通常のステレオの方が良さげなので、
「ステレオモード」は「通常」にしております。


如何でしょうか??
ただここで一つ大きく気になることがございます。

前回の記事で取り上げたMP3とAACの比較研究で使用されたMP3変換ソフトは
全て「LAME」というMP3コーデックを使用しており、
iTunesで使われているApple独自のMP3変換技術(おそらくQuicktime?)
とは変換の過程が違う技術が使用されていたのです。

iTunesとLAMEで変換した際の音質の違いに関しての
スペクトラム比較のデータは見つけられませんでしたが、
過去にアメリカで実施された128kbpsのMP3の比較ブラインドテストでは、
昔はほぼ満場一致で世論はLAMEに軍配を上げておりました。

ですが、最近行われた実験だとiTunesもLAMEも
どっちもどっちという結果のようなので、ますますどちらが良いのか分かりません。

個人的にはLAMEをインストール際の手間が生むパラシーボ効果が、
音質の聴感上の善し悪しに作用していることが無きにしもあらずであると思っております。
また、AppleがAAC推しなのは周知の事実だけに、MP3に力は入れてないじゃないかも?
と疑う人もいそうです。さらには、世界中のレイマー(って言うのかな?)のみんなが
手塩にかけて作り上げたLAMEは悪い筈は無いと私は信じてみたいと思います。

というわけで、次回はLameをインストールしてみます。

2012年3月30日金曜日

MP3かAACか?各サイトの実験結果を検証する。

Apple TVを導入してからと言うもの、それまで家ではレコードとCDばかりを
聴いていた生活でしたが、遂に我が家にもiTunesで音楽を聴く時代が到来しました。

HDDの容量も無限大になるのも時間の問題のようにさえ錯覚する昨今でしたが、
先日のタイの洪水の影響によるHDD値段の高騰で、少なくとも我が家では、
無限大にはほど遠いのです。

大事なCDやレコードを録音したデータは別として、
そうでもないCDをリッピングしたデータなどは、
MP3にしちゃって保管した方が便利です。

さて、となると気になるのは、音声圧縮技術の種類の善し悪しが気になります。

一般的なMP3やらAACの音質比較チェックの方法は、
まずスペクトラムアナライザー(例えば、Audacityとか)を使用し、
元のWAVデータのスペクトラムをベースにして、
それぞれ変換したMP3やAACデータのスペクトラムとを比較して
その違いを検証すると言う方法がとられております。

オリジナルのWAVのデータ
上記WAVを160kbps(VBR)のmp3に変換したデータ

全然違うんですね!!
ただ、聴感上だと17000Hz以上の音はほぼ分からないと思うので、
見た目程、音は違いませんが、やっぱり違います。

因みに、スペクトラムの見た目では分かりにくい微細な違いについては、
片方の位相を反転させて互いを打ち消し合うようにミックス、
結果打ち消し合わずに残った音をまたスペクトラムアナライザーや
波形で分析するそうです。

上記の例の為だけにちょっとやってみたけど、何度もやるのは面倒くさそうだし、
せっかくの先人たちの圧縮音源の比較研究の結果が記されたサイトがあるので
これらを参照して、自分なりの音源圧縮方法を確立してみます。

『オーディオの科学』より、「圧縮音は音が悪い?」
サイト作者はAAC推し。128kbpsでも十分、高音質CDは192kbpsで保存とのこと。

『音声の編集・クリーニング 工房AOK』より、「MP3 vs AAC 音質比較!」
サイトの結論、128kbps以下ならAAC。192kbps以上ならmp3。

『kamedoの音風景』より、ブラインドテスト
224kbps程度までのブラインドテストの結果が記載(多分、それ以上は「気にならない」と言うことになってしまうので無意味だからかと思われる)。
QuicktimeのAACは128kbps以上から音質が気にならない、mp3は192kbps以上から。

てなわけで、これらのサイトを総合すると、まず、

聴感上で言うなら、192kbps以上ならいいんじゃん?

てことが読み取れます。
ですが、耳に自信が有る人だと192kbpsでは若干心配でしょう...
ならば、大事を取ってスペクトラムのデータ的には、
AACより良かった192kbps以上のmp3を選ぶのが良さそうです。
しかも、そこまでこだわるのならば、
わざわざ256kbpsとか半端なことは言わないで、
どうせなら最大転送率の320kbpsにしますよね??

よって結論、

320kbpsのmp3。

が、私のファイナルアンサー。

という結果を経て私は、
今のところ録音が良さげなCDは320kbpsで保存し、
容量節約の為に、それ以外ははMP3やAACの128kbpsして、
音楽への愛着度によってなんとなく変えております。